協力隊の田口です。
今年も開催される、島原城薪能。
「能」ときくと古典芸能なので敷居が高そうなイメージがありますが、一度見てみると案外ペロリと見れるものです。
今回は、「島原ならではのイベント」とも言える薪能について書いてみたいと思います。
▼島原城薪能について詳しくはこちら【公式HP】
島原城薪能とは
島原城薪能とは、島原城の能舞台で、薪を焚いた篝火の明かりで能楽を鑑賞するイベントです。毎年秋に開催されており、多くの観客が訪れます。
島原城薪能では能と狂言の演目を楽しむことができます。
▼2022年のライブ映像はこちら
島原城薪能の歴史は、江戸時代にさかのぼります。島原藩主松平氏は、能楽を好んでおり、藩主自ら能を演じたという記録も残されています。また、島原城には能舞台が設けられており、藩主や領民が能を鑑賞していたと考えられています。
明治維新後、能楽は衰退の一途をたどりましたが、昭和58年(1983年)に、島原市の有志によって「島原城薪能」が復活しました。
「能」が気軽に見れる環境って、実はすごく貴重なんじゃないでしょうか?都市部では普通に舞台がありまそうですが、地方ではあまり聞いたことがありません。
能と狂言の違い
この機会に「能」と「狂言」について少し勉強してみました。
【能】
・歴史上の人物や物語を題材にした「悲劇」が多い
・華やかな装束と能面を着けて演じられる
・ほとんど台詞が無く、全て音楽や謡(うたい)で表現される
【狂言】
・庶民の日常生活を面白おかしく描く「喜劇」が多い
・簡素な装束と直面(ひためん)で演じられる
・セリフが多く、面白おかしい会話が多い
他にも違いはあるようですが、ざっくりまとめるとこんなかんじみたいです。
能はミュージカルみたいなもので、狂言はコントライブみたいなものなんだと思います。お笑い好きなひとは狂言のほうが好み?なんだと思います。
↓の和泉流狂言「成り上がり」はまさにコント。もはや東京03にしか見えません。
釣り好きにオススメ?子ども狂言「釣ろうよ」
島原城薪能の「子ども狂言」の演目のひとつ『釣ろうよ』は、結構ラフにみることができるので個人的にオススメです。釣り好きにオススメかも。
※「釣ろうよ」から再生されます
縁起物のマダイを釣りにいくストーリーなのですが、「九十九島(つくもじま)」や「がんば(島原弁でフグのこと」などなど、島原のアレコレが登場します。
今度釣りに行くときは「釣~ろうよ~」が脳内でエンドレスリピートしそうです。
あと、単純に子どもたちの演技も素晴らしい!
文化でつながる多世代
島原城薪能では「能」を通じて先人たちの感受性とつながることができます。
僕自身、昨年の薪能で初めて能を見ましたが、
「昔の人はこのポイントで笑ってたんだな」
「こういう感情の表現方法があるんだ」
などなど、いろんなことに気づくことができました。
「能」ときくとなんだか難しそうなイメージがありますが、楽しみ方は人それぞれあっていいんだと思います。
また、先述した「子ども狂言」も、「能・狂言」を通じ多世代が交流できていて、すごく素敵な取り組みだと思います。
島原らしい文化継承が今後も続いていくことを祈ります😌
ではでは👐